これで完璧!家庭教師バイトでの『親との接し方』完全マニュアル
2018/10/09
家庭教師のアルバイトをしている方の悩みの中で、良く上がるものが「生徒の親との関係」です。家庭教師のお仕事では、みなさんご存知のように、「生徒の成績を上げる」ということが一番大切です。このことから、生徒との関係性が一番重要だとお思いになると思います。
しかし、あくまでお金をいただいているのは生徒の親御さんです。
親御さんとの関係性をおろそかにすると、クレームに繋がったり、急に契約を切られてしまったり、そもそも契約してもらえないことさえあります。家庭教師を雇う時、生徒の親御さんは自分の子供によりあった人を求め、選んでいます。ご家庭で円滑に家庭教師を行っていくためにも、家族とのコミュニケーションは不可欠です。
今回は、家庭教師をする際に気を付けておきたい“生徒の親御さんとの接し方“をまとめました。
家庭教師バイトでの『親との接し方』完全マニュアル
電話編
家庭教師派遣センターに登録している場合、会社を通じてご家庭に電話をする場合もありますが、基本的にはご家庭に直接電話をし、最初の面談日程を決めます。
その際、電話マナーや言葉使いには気をつけましょう。電話応対では、内容によって相手が信頼できる人かどうかの判断を下しやすいです。面談前に株を下げてしまっては勿体ありません。
《基本的な電話マナーと言葉使い》
- 自分から名乗る
―例:「こんにちは。私〇〇家庭教師会社で教師をしております〇〇と申します」 - 用件をまとめ、簡潔に伝える
―面談を設定したい場合:
「〇〇さんの授業内容に関して事前にご相談させていただきたいことがございます。一度直接あってお話させていただきたいのですが、ご都合が宜しいお時間はありますでしょうか」 - 相手の声がよく聞こえない場合の伝え方
―「お電話が遠いようなのですが」 - 相手が電話を切るまでこちらから切らない
相手の表情が見えない電話では、対応と声色、敬語の使い方が大切です。
少しでも良い印象を持ってもらえるよう頑張りましょう!
訪問編
お家に伺う際は、時間にゆとりを持ちましょう。
具体的には家庭に10分ほど前には着き、3分前くらいに呼び鈴を鳴らしましょう。
初めてご家庭に赴く場合には、様々なイレギュラーが発生します。
よくあるのは、「思ったよりも歩くと時間がかかった」、「電車・バスが遅れた」、「道に迷ってしまった」などです。
このことを考慮し、最初のうちは20分前くらいにつく予定で行くのが間違いありません。
また、早く着いたからと言って、ご家庭に直ぐに入るのはNGです。ご家庭では、あなたを迎えるためにお部屋を掃除したり、準備をしてくれたりと動いてくださっています。
特に家庭訪問に関しては、マナーの中でも諸説あります。中には5分後に行くことがよいとするマナーも存在します。しかし、遊びにお邪魔するわけではなく、お仕事で行くわけですから時間に遅れていくことは無いようにしましょう。
筆者自身は、毎回時間ちょうどに呼び鈴をならしていました。生徒のご両親にも同じ時間だと準備しやすいと高評価でした。
同じ時間に行くなど、訪問先の都合を考えた時間管理をできるとよいですね!
自己紹介編
自己紹介では、笑顔でハッキリと喋ることが重要です。
家庭教師派遣センターや大学からの紹介できた場合は
「こんにちは。〇〇の紹介で来ました、〇〇大学〇年 〇〇〇〇 です。本日より、〇〇君(さん)の家庭教師をさせていただきます。よろしくお願い致します。」
と簡潔にまとめるのが良いでしょう。
以前より交流がある方との個人契約の場合でも、改めてしっかりとご挨拶しましょう。
どれだけ生徒の親御さんと仲が良いとしても、今回はお仕事で来ているのです。後々のトラブルを防ぐためにも、敬語や、脱いだ靴を揃えるなど気配りをしっかりし、一線を引いておくとより信頼してもらえることでしょう。
また、人間は視覚から情報の87%を得ていると言います。
初めての人との対面で緊張していたとしても、あまりに顔が引きつっていたり、無表情であると不信感を抱かれてしまいます。
背筋を伸ばし、相手の目を見て、笑顔で話すだけで好感度はとても良いです。
慣れていない場合は、何回か練習すると落ち着いて臨めますので、今後の人生のためと思ってやってみても良いかもしれません。
面談編
面談には大きく分けて二つあります。
まだ契約が決まっていない段階での面接面談と、契約が決まった後での授業方針を決める面談です。どちらかがない場合もありますが、確認しなければならない内容は多いので、しっかり事前準備・確認しておきましょう。
実際に指導に入る前に確認すべき項目としては、以下の通りです。
- 待遇
時給、給与日と給与の受け渡し方法、交通費についてです。 - 担当教科
担当科目と指導目的の確認です。
塾の宿題の補助なのか、学校の復習なのか、ご家庭によって目的は様々です。 - 生徒の現状と目標
生徒がどのくらいの成績で、どのような目標を目指しているのか明確にしましょう。 - 授業の日程・時間の確認、変更について
週何回、何時間希望か、日時の変更や当日キャンセルは何時までにして頂くかを決めましょう。
これが決まっていないと、生徒側の都合で30分前に突然キャンセルが入ったりするので、自分の時間を有効に活用するためにも、事前に共有しておくとよいです。 - 解約
突然解約になると、こちらとしても困ることもあるでしょう。解約時には1か月前にお伝えくださいなど、事前に確認しておくと、終わりがスムーズです。
後々トラブルにならないためにも、しっかりと契約内容に確認を取り、お互いが気持ちよく接していける土台を築きましょう。
契約前面談
この面談は、家庭と自身のマッチングのために行われるものです。第一印象はとても大切なので、自己紹介と同様に、姿勢よく、目を見て、表情豊かにはっきりと話しましょう。
あなたが見ることのできる教科や自身の勉強の取り組み方、過去の指導経験・出身校、実績等を聞かれることが多いです。また、雑談も大切なので、あまり畏まらずに肩の力を抜いて話しましょう。
ここで大切なことは、指導に責任を持つ旨をしっかりと伝えることです。たとえ家庭教師が初めてで指導に自信がないとしても、しっかり生徒を教えることに責任を持った姿勢で臨みましょう。
嘘をつくことはいけませんが、最初から自信の無い家庭教師にお金を払ってくれるご家庭はありません。
契約後面談
こちらは、具体的にどのように授業を進めていくかという授業方針の話になります。
受験生担当だとすると、進学先の話になることも多いので、
- 生徒が通っている学校のレベル
- その地域での有名校(生徒の目標校)の名前とレベル
- その地域での受験方法(大学ならばセンター利用なのか等)
を下調べしておくと話がスムーズに進み、ご家庭からの信頼も高まると思います。
※どちらの面談の中でも、世間話をすることがあると思います。
その際には、”大人としての対応”を心がけたいものです。
例えば、今話題になっているニュースや自治に関する知識は最低限知っていると、話が盛り上がるでしょう。
また、友人と遊んだ話などをし過ぎるとあまりいい印象を持たれません。自分の学科の話や、なぜ自分がその学科を選んだかなどを話すと、あなたの良い所が伝わること間違いなしです。
報告・相談編
基本的に毎回必ず報告をしましょう。
家庭教師派遣会社に報告をしているからと言って、ご家庭にしなくて良いわけではありません。
信頼して生徒を預けてもらうには、親御さんと情報がしっかり共有されていることが大切です。
以下、報告すべき内容を上げます。
- 授業の内容・進度
- 生徒の課題
- 生徒の成長点
- 生徒のモチベーション動向
- 次回の授業の日程・内容
- 宿題について
以上の点を押さえておけば、家庭からの信頼は厚い家庭教師になれるでしょう。
家庭教師の中で情報を止めてしまうと、トラブルが生じたときに対応が難しくなってしまいます。しっかりと報告を行うことは、自分を守ることにもつながります。
指導後~帰宅編
ご家庭からの不満で多いものが、「家庭教師が指導後も家に長居して困る」というものです。
ご家庭の中には、指導後に軽食を用意してくださるところもあります。そこをすべて断る必要はありありませんが、ご家庭にはご家庭の時間があることを意識し、あまり長居をしないようにしましょう。
また、指導を延長する場合にも、たとえそれが無給の時間であっても、必ず親御さんに確認を取りましょう。
まとめ:雇われている立場を考え、誠意ある対応をとることが大切
以上のことができれば、貴方は信頼度抜群の家庭教師になれることでしょう。
大切なのは、雇われていることを念頭に置き、謙虚で誠意ある対応を取ることです。家庭教師のアルバイトでこの辺りをきちんとできるようになっておくと、社会人になった際にもスムーズにスタートを切れるでしょう。
生徒だけでなく、生徒の親御さんとも良い関係を築き、家庭教師ライフがおくれるとよいですね!